会社員の副業ネット販売の始め方|就業規則・住民税・20万円ルール・時間配分をやさしく解説

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「給料だけでは将来が不安」「自分の力で少しでも稼いでみたい」。そう思って副業を考える会社員は多いです。いっぽうで、「会社にバレたらどうしよう」「仕事が忙しくて時間がない」と、一歩を踏み出せない人も少なくありません。

この記事では、性別にかかわらず、会社に勤めながらネット販売を始める人が知っておきたいことをまとめました。

  • 就業規則の確認と、国の副業・兼業ガイドラインの考え方
  • 副業が会社に知られる「住民税」のしくみと、普通徴収の選び方
  • 「20万円以下なら申告不要」の正しい意味
  • 平日の夜と週末を使った時間配分と、経費の考え方

ほかの立場(主婦・主夫、学生、シニアなど)の始め方は、タイプ別ガイドの案内ページからどうぞ。

まず就業規則を確認しよう

副業を始める前に、いちばん最初にやることは勤め先の就業規則(会社のルールブック)を読むことです。副業について、会社によって次のように決まりがちがいます。

  • 自由にしてよい
  • 事前に届け出ればよい(届出制)
  • 会社の許可が必要(許可制)
  • 原則として禁止

公務員は、法律で副業がきびしく制限されています。公務員の人は、勤務先のルールをかならず確認してください。

国の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の考え方

厚生労働省は、副業・兼業についてガイドラインを出しています(2018年1月に作られ、2020年9月と2022年7月に改定。2026年10月時点)。ガイドラインでは、勤務時間外の過ごし方は原則として働く人の自由だという考え方が示されています。そのうえで、会社が副業を制限できるのは、例えば次のような場合とされています。

  1. 本業の仕事に支障が出る場合
  2. 会社の秘密がもれるおそれがある場合
  3. 会社と競合して、会社の利益を損なう場合
  4. 会社の名誉や信用を傷つけたり、信頼関係を壊したりする場合

またガイドラインでは、副業をしたい人はまず自分の会社のルールを確認すること、そして自分の健康や働く時間を自分で管理することが求められています。「ガイドラインがあるから何でもOK」ではないことに注意しましょう。

届出制・許可制なら、正直に申請するのがいちばん安全

届出や許可が必要な会社で、黙って副業をしていたことがわかると、ルール違反として問題になることがあります。申請するときは、「何を売るか」「どのくらいの時間を使うか」「本業と競合しないこと」を具体的に書くと、許可がもらいやすくなります。

ゼロ店長

ゼロ店長
この記事は「バレずにやる方法」をすすめるものではありません。禁止されているなら始めない、届出が必要なら届け出る。それがいちばんの安心ですよ。

本業と競合しない、会社のものを使わない

副業が許されていても、会社員ならではの注意点があります。次のようなことは避けましょう。

避けたいこと例
本業と同じ商品・同じお客さんを相手にする雑貨メーカーに勤めていて、同じような雑貨を自分で売る
仕事で知った情報を使う仕入れ先や価格の情報、発売前の商品情報を使う
会社の時間や設備を使う勤務中に注文へ返信する、会社のパソコンやコピー機を使う
会社の人間関係で売る取引先や部下に商品をすすめる

とくに、勤務時間中に副業の作業をしないことは大事です。スマホに注文の通知が来ても、返信は昼休みや仕事のあとにしましょう。そのためにも、商品ページに「お問い合わせへの返信は平日の夜と土日に行います」と書いておくと安心です。

副業が会社に知られる理由は「住民税」

副業が会社に知られるきっかけとしてよく挙げられるのが、住民税です。しくみを知っておきましょう。

特別徴収と普通徴収

  • 特別徴収:会社が毎月の給料から住民税を天引きして納めるやり方。会社員はふつうこちらです。
  • 普通徴収:市区町村から届く納付書で、自分で納めるやり方。

副業のもうけがあると、その分住民税が増えます。特別徴収のままだと、副業の分もふくめた住民税の金額が会社に通知されます。給料にくらべて住民税が多いと、「ほかに収入があるのかな」と気づかれることがあるのです。

副業分を「自分で納付」にする選び方

ネット販売のもうけ(給与以外の所得)にかかる住民税は、確定申告のときに納め方を選べます。確定申告書の第二表「住民税・事業税に関する事項」にある、「給与、公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法」で「自分で納付」を選ぶと、副業分の住民税を普通徴収にできます(2026年10月時点)。

ただし、次のような場合は、「自分で納付」を選んでも特別徴収になることがあると案内している自治体もあります。

  • 副業が赤字(マイナス)で、給料と差し引きしている場合
  • 副業がアルバイトなどの「給与」の場合(ネット販売はふつう給与ではありません)

扱いは市区町村によって細かいちがいがあります。心配なら、確定申告のあとにお住まいの市区町村の住民税の窓口に「副業分を普通徴収にしたい」と確認すると確実です。なお、普通徴収を選んでも納める税金の額は変わりません。変わるのは納め方だけです。

住民税以外にも、同僚に話した、SNSを見られた、といったことから知られることもあります。だからこそ、「隠す」より「ルールを守って堂々とやる」ほうが安心です。

「20万円以下なら申告不要」の正しい理解

「副業は20万円までなら申告しなくていい」という話を聞いたことがあるかもしれません。これは半分だけ正解です。

種類給与以外の所得が20万円以下のとき
所得税の確定申告(税務署)一定の条件に当てはまれば不要
住民税の申告(市区町村)必要

国税庁の案内では、給料をもらっている人のうち、勤め先が1か所で、給与以外の所得の合計が20万円を超える人は、確定申告が必要とされています(2026年10月時点)。逆に言うと、20万円以下なら所得税の確定申告は不要になることがあります。ただし、年収が2,000万円を超える人や、医療費控除などで確定申告をする人は、副業の所得も合わせて申告します。

いっぽう、住民税には「20万円以下なら不要」というルールがありません。例えば神戸市の案内でも、給与以外の所得が20万円以下で確定申告の必要がない人も、住民税の申告が必要とされています。住民税の申告は、お住まいの市区町村に出します。

また、「20万円」は売上ではなく、売上から経費を引いた「所得」で判断します。確定申告のやり方は副業の確定申告ガイドでくわしく説明しています。

ゼロ店長

ゼロ店長
「20万円以下だから何もしなくていい」は勘違い!住民税の申告は別です。ここを知らない人がとても多いんです。

平日の夜と週末で回す時間配分

会社員の副業でいちばんの壁は、時間です。残業や出張がある週もあるので、「毎日2時間」のような無理な計画は続きません。作業を平日の夜でできることと週末にまとめてやることに分けるのがコツです。

いつやることの例
平日の夜(15〜30分)注文の確認、お客さんへの返信、商品説明文の手直し、SNSの投稿予約
週末(2〜3時間)仕入れや制作、写真撮影、まとめて梱包・発送、売上と経費の記録
通勤時間・昼休み売れている商品のリサーチ、アイデアのメモ(会社のルールの範囲で)
  • 発送は週末にまとめる:商品ページの「発送までの日数」を長め(例えば3〜7日)にしておくと、平日にあせらずにすみます。
  • コンビニやポストから出せる発送方法を選ぶ:郵便局の窓口が開いている時間に行けなくても大丈夫です。くわしくは安い発送方法の比較へ。
  • 睡眠を削らない:本業に支障が出ると、副業を続けること自体が難しくなります。忙しい時期はショップをお休みにするのも大切な判断です。

目標を立てるなら、「例えば最初の3か月で商品を10個ならべる」のように、金額よりも行動の目標にすると続けやすくなります。

経費の考え方|会社員が気をつけたいこと

経費とは、副業の売上を得るために使ったお金のことです。経費が多いほど所得(もうけ)は小さくなり、税金も少なくなります。ネット販売では、例えば次のようなものが経費になります。

  • 商品の仕入れ代、材料費
  • 送料、梱包資材
  • ショップ作成サービスの月額料金や決済手数料
  • 副業に使う分の通信費や電気代

会社員がとくに気をつけたいのは、次の3点です。

  1. 本業でも使うものは分けて考える:スマホ代やパソコンなど、私生活と共用のものは、副業で使った割合だけを経費にします(家事按分といいます)。会社から給付されているものは、そもそも経費にできません。
  2. 「節税のための赤字」にしない:副業に関係のない買い物を経費にするのはNGです。また、赤字の場合は住民税が特別徴収になることがあり、会社に知られるきっかけにもなります。
  3. レシートと記録を残す:副業用の口座やカードを分けると、あとで整理がずっとラクになります。会計ソフトは会計ソフト比較を参考にしてください。

本格的に続けるなら、開業届を出して青色申告をする道もあります。ただし、副業の規模によっては「事業所得」ではなく「雑所得」として扱われることもあります。くわしくは開業届の出し方ガイドを見てください。

会社員に向いているネット販売の始め方

時間が限られる会社員には、次のような始め方が合いやすいです。

  • 趣味や得意分野の商品を少数だけ売る:詳しい分野なら、調べる時間が少なくてすみます(ただし本業と競合しないもの)。
  • 在庫を持たない、または少なくする:受注後に作る、デジタル商品を売るなど。
  • 仕事で身につけたスキルを売る:本業の秘密や取引先に関わらない範囲で。くわしくはスキルを売る副業の始め方へ。

ショップの作り方など全体の流れは、ネットショップの始め方7ステップでまとめています。

ゼロ店長

ゼロ店長
会社員の副業は「短距離走」より「長距離走」。本業を大切にしながら、続けられるペースを見つけましょう!

まとめ

  • まず就業規則を確認。届出制・許可制なら正直に申請し、禁止なら始めない。
  • 厚生労働省のガイドラインでも、本業への支障・秘密の漏えい・競合・信用を傷つける場合は制限されうる。
  • 副業が知られるきっかけは住民税。確定申告書第二表で「自分で納付」を選べるが、例外もある。
  • 「20万円以下なら申告不要」は所得税の話。住民税の申告は別に必要。判断は売上ではなく所得で。
  • 平日の夜は短い作業、週末はまとめて作業。発送までの日数に余裕を持たせる。
  • 経費は副業に使った分だけ。記録とレシートを残す。

税金の扱いは、一人ひとりの状況によって変わります。くわしくは税務署や税理士、住民税についてはお住まいの市区町村に相談しましょう。

料金や条件は変わることがあるので、申し込む前に必ず公式サイトで確認してください。

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