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「税務署から『予定納税』という通知が届いたけど、これってなに?」
「確定申告はもう終わったのに、どうしてまた税金を払うの?」
副業のもうけがふえて、確定申告で納める所得税が多くなると、次の年に「予定納税(よていのうぜい)」の通知が届くことがあります。はじめて見るとびっくりしますが、しくみがわかればあわてる必要はありません。この記事では、国税庁のサイトにのっている内容をもとに、予定納税のしくみ・納める時期・金額をへらしてもらう「減額申請」のやり方を、やさしく説明します。
- 予定納税ってなに?(しくみ)
- どんな人に通知が届く?(15万円のライン)
- いつ、いくら納める?
- 納めた分は確定申告でどうなる?
- 所得がへりそうなときの「減額申請」
- よくある質問

YOSHI
予定納税は「来年の税金の一部を、先に分けて納めておく」しくみです。罰金ではないので、まずは落ち着いて通知を読んでみましょう。
予定納税ってなに?
所得税は、ふつうは1年が終わったあとに確定申告をして、まとめて納めます。でも、前の年に納めた税金が多かった人は、今年の税金の一部を、年の途中で先に納めることになっています。これが予定納税です。
たとえるなら、「年に1回の大きな支払いを、7月と11月に少しずつ前払いしておく」ようなものです。前払いした分は、次の確定申告で差し引かれるので、税金を二重に払うわけではありません。
| くらべるところ | 確定申告 | 予定納税 |
|---|---|---|
| いつ | 年が明けてから(翌年の春) | その年の7月と11月 |
| なにを納める? | 1年分の所得税の残り | 今年の所得税の前払い |
| 金額はだれが決める? | 自分で計算する | 税務署が前の年の申告をもとに計算して通知する |
どんな人に通知が届く?
国税庁のタックスアンサー「No.2040 予定納税」によると、「予定納税基準額」が15万円以上になる人は、予定納税をすることになっています(2026年10月時点)。
予定納税基準額とは、かんたんに言うと「前の年の確定申告で、最後に納めることになった所得税の金額」のことです。原則として、その年の5月15日の時点で決まっている前の年の申告納税額をもとにします(2026年10月時点)。
会社員の副業の人も対象になる?
会社員の人は、給料の税金は会社が毎月の給料から引いて納めています。そのため、給料だけの人に予定納税の通知が届くことは、ふつうはありません。でも、副業のもうけがふえて、確定申告で追加で納める税金が15万円以上になると、次の年に通知が届くことがあります(2026年10月時点)。
副業が「雑所得」の人は注意が必要
国税庁の説明では、前の年の所得に雑所得・譲渡所得・一時所得などがある場合は、それらの所得が「なかったものとみなして」予定納税基準額を計算するとされています(2026年10月時点)。
つまり、副業のもうけを事業所得として申告している人と、雑所得として申告している人では、予定納税の計算が変わることがあります。事業所得と雑所得のちがいは「副業が赤字になったらどうなる?事業所得と雑所得のちがい」で説明しています。自分がどちらになるかわからないときは、税務署に聞いてみましょう。
いつ、いくら納める?
国税庁のタックスアンサーにのっている予定納税のスケジュールをまとめました(2026年10月時点)。
| できごと | 時期 | 内容 |
|---|---|---|
| 通知が届く | 6月15日まで | 税務署から、書面またはe-Taxで知らされる |
| 第1期の納付 | 7月1日〜7月31日 | 予定納税基準額の3分の1 |
| 第2期の納付 | 11月1日〜11月30日 | 予定納税基準額の3分の1 |
| 残りの精算 | 翌年の確定申告 | 1年分の税金から、前払いした分を引いて精算する |
たとえば、予定納税基準額が30万円の人なら、7月に10万円、11月に10万円を納める、という計算になります(数字はわかりやすくするための例です)。納める期限の日が土曜・日曜・祝日などのときは、その次の日が期限になります。
おくれると「延滞税」がかかる
国税庁によると、期限までに納めなかったときや、口座からの引き落とし(振替納税)で残高が足りなかったときは、期限の次の日から納めた日まで「延滞税」がかかります(2026年10月時点)。延滞税は、おくれたことに対する追加の税金です。通知が届いたら、期限をカレンダーに書いておきましょう。
2026年の第2期は、11月2日から11月30日までに納めます。口座振替にしている人は、11月30日に引き落とされるので、前の日までに口座にお金を用意しておきましょう(国税庁「令和8年分 予定納税について」より・2026年10月時点)。

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予定納税の通知は、7月と11月の2回分がいっしょに書かれていることが多いです。7月に払って安心していると、11月を忘れがちなので気をつけましょう。
納めた分は確定申告でどうなる?
予定納税で納めたお金は、次の確定申告で「すでに払った税金」として差し引かれます。国税庁が出している「令和8年分 予定納税について」の案内でも、確定申告のときに予定納税額の合計の金額を忘れずに申告するよう書かれています。
- 1年分の税金のほうが多い → 足りない分を追加で納める
- 1年分の税金のほうが少ない → 払いすぎた分が戻ってくる(還付)
また国税庁は、令和8年度の税制改正による基礎控除の見直しは予定納税額の計算には入っておらず、確定申告で精算されると案内しています(2026年10月時点)。確定申告書を作るときは、予定納税で納めた金額を入れる欄を空けたままにしないように注意しましょう。スマホでの申告のしかたは「確定申告をスマホでする方法」で説明しています。
所得がへりそうなときは「減額申請」ができる
予定納税の金額は、前の年の所得をもとに決まります。そのため、今年は副業をお休みした、売上が大きくへった、という人は、実際の税金よりも多く前払いすることになってしまいます。そんなときは、税務署に「予定納税額の減額申請」をすることができます。
減額申請ができる人の例
国税庁の「予定納税額の減額申請手続」のページでは、次のような例があげられています(2026年10月時点)。
- 廃業・休業・失業をした
- 業況が悪くなり、今年の所得が前の年より明らかに少なくなりそう
- 災害・盗難・横領で、事業用の資産などに損害を受けた
- 医療費控除や扶養控除など、所得控除や税額控除が前の年よりふえる
出す時期と出し方
| 申請の内容 | 出す時期 |
|---|---|
| 第1期と第2期の両方をへらしてもらう | 7月1日〜7月15日 |
| 第2期だけをへらしてもらう | 11月1日〜11月15日 |
- 出す先:自分の住所などを担当する税務署
- 出し方:e-Taxで出す、または紙に書いて持っていくか送る
- 見積もり:今年の所得と税金がどれくらいになりそうかを計算して書く
今年の売上や経費を見積もるには、ふだんから帳簿をつけておくことが大切です。記録のしかたは「副業の帳簿のつけ方」を見てください。期限が土曜・日曜・祝日のときは、次の日が期限になります。2026年は11月15日が日曜日なので、第2期の減額申請は11月16日(月)までです(2026年10月時点)。
よくある質問
Q1. 予定納税の通知を無視したらどうなりますか?
A. 期限までに納めないと、延滞税がかかります。予定納税は、決まりにもとづいて税務署が計算した金額です。払えるか不安なときや、金額に心当たりがないときは、早めに通知を出した税務署に相談しましょう。
Q2. 予定納税をした年に、副業をやめました。払った税金は戻ってきますか?
A. 次の確定申告で、1年分の税金より予定納税で払った金額のほうが多ければ、その分は戻ってきます。ただし、戻ってくるのは確定申告をしたあとです。年の途中で所得が大きくへることがわかっているなら、減額申請も考えてみましょう。
Q3. 住民税にも予定納税はありますか?
A. この記事で説明しているのは、国税庁があつかう所得税の予定納税です。住民税のしくみは別なので、このブログの「副業と住民税」の記事を見てください。

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予定納税の通知は、副業のもうけがふえてきたしるしでもあります。期限をメモして、帳簿で今年の見通しも確認しておきましょう!
まとめ
- 予定納税は、今年の所得税の一部を7月と11月に前払いするしくみ
- 前の年の申告をもとに税務署が計算した「予定納税基準額」が15万円以上の人が対象(2026年10月時点)
- 雑所得などは「なかったもの」として基準額を計算する決まりがある
- 第1期は7月1日〜31日、第2期は11月1日〜30日。おくれると延滞税がかかる(2026年10月時点)
- 払った分は次の確定申告で差し引かれ、多すぎれば戻ってくる
- 所得がへりそうなら、7月1日〜15日(または第2期分は11月1日〜15日)に減額申請ができる(2026年10月時点)
年末にかけての準備は「年末までにやっておきたい副業のお金の準備」にもまとめています。わからないことは、税務署や税理士に相談しましょう。
料金や条件は変わることがあるので、申し込む前に必ず公式サイトで確認してください。

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